「大パルコ人2 バカロックオペラバカ 高校中パニック!小激突!!」

すがすがしい!もはや、すがすがしい!もうタイトルからすげえ、バカだろうな!と想像していって、その期待が十全に満たされた感。たまりません。あの、もちろん全然違うんだけど、観ているこちらとしてはかつての新感線のネタものを観にいくようなワクワク感があったような気がします。

渋谷がバスケットボール通りを境に聖ファイヤーバード高校(ヤバ高)とグレッチ工業高校(グレ工)が血で血を洗う抗争を繰り広げているさなか、それぞれの高校に進学した幼なじみの二人が再会する…ってあらすじを縷々述べてもしょうがないだろうという気しかしない(笑)

芝居の芯はいちおう佐藤隆太くんのムカデと勝地涼くんのカゼギミなんですが、このふたりの甘酸っぱさみたいなものや、ムカデのキャラクターであるところの「痛みを感じない」といえばやはり宮藤さんによる「鈍獣」を思い出してしまうし、ムカデが痛みを取り戻すところとかかなりいいシーンだなーと思います、ほんと。

しかしそれはそれとして、というか、若い二人に芯を取らせている分、皆川さんと三宅さん、そして少路くんにかかっている比重がハンパなく、そのタスクの多さをものともせずに大車輪の活躍を見せてくださってるお三方にもう、足を向けて寝られません!三宅さんはとくに演奏担当でもありつつですからすごいの一語ですよ…!もう、あのカホンを狂ったように髪の毛振り乱して叩くところとか文字通り腹がよじれました。あんなにカホンを激しく叩く人初めて見た!皆川さんは後半、もうほんと面白いように笑いをかっさらっていて、この人の爆発力つーかなんつーか、実感した、実感したね。

そして坂井真紀のコメディエンヌぶりよ…!朝でも夜代。ばか!ばかだ!しかもグレ工のほうでもがっつり仕事してるし、ネタものと坂井真紀の相性の良さ異常です。勝地くんはまさかの客席登場で、しかもああいうキャラですから、客席が沸くこと沸くこと!ほんと宮藤作品における勝地くんの輝き間違いない。カゼギミのキャラクターも好きだったなー。

時節柄というか、あまちゃんネタもきっちり盛り込んでくれてましたし、あとところどころに出てくるレミゼネタにしぬほどわらいました。わらいました。特に風の中のブラ破れて。あー三宅さん最高すぎる。そうだ、永山絢斗くんて瑛太くんの弟さんだったのね!知らずに見てました。不思議と声はどこか似てるような気がした。そしてこれが初舞台って、いろんな意味で今後の進路が気にかかります(笑)そして初舞台といえば翔やんですが、やっぱりいざセンターに立って歌ったり煽ったりするときの輝きは格が違うものがありますよね。キャラクター的にも細かいやりとりよりアジテーション気味の台詞のほうが多かったので、そういうところもはまってました(宮藤さんさすがというべきか)。衣装替えにキャラチェンジもふんだんにあって大活躍だったなー。

いやーほんとすがすがしい、笑って笑って3時間。堪能しました!!