「ザ・フラッシュ」


DCEU新作。監督はアンディ・ムスキエティ。本当はもっとはやく公開される予定だったけど、なんだかんだで延期になって、延期になってるうちに主演のエズラ・ミラーにさまざまな問題が起きて、でもスタジオ側は一貫して「いやザ・フラッシュめっちゃよくできてるからキャンセルできまへん」って姿勢だったんですよね。そこまで言われちゃうとそりゃ気になっちゃうよねっていう。

フラッシュことバリー・アレンジャスティス・リーグの一員として活動していたが、その実プライベートでは母を殺害され、その罪で父親が収監され、冤罪であるにもかかわらずそれを証明する術がない…という苦しみの中にいた。ある日、自分の能力により時間を遡ることができると気がついたバリーは、母親が殺された日に遡り、ほんの少しの要素を書き換える。しかし、その書き換えによって訪れた世界は以前の世界とは全く違うものだった。

ジャスティス・リーグのあった世界のフラッシュ=バリーと、バリーの母親が生きている世界のバリー、ある意味「同一人物によるバディもの」であり、これを当然ながらどちらもエズラ・ミラーが演じるので、こーりゃキャンセルできませんわなあ…とひとりごちるしかない。あとカメオ出演も含めて豪華すぎるし、この映画がDCEUの仕切り直しポイント、というような展開になってるところも、スタジオが是が非でも公開に漕ぎつけたかった理由なのかなーと思いました。

で、この映画のあとに観たとある舞台が、ストーリーラインがむちゃくちゃ似てて、かつ私はまだ見てないんですけどスパイダーバースの新作もザ・フラッシュと類似点があるらしくて、なんでしょう、流行りなんでしょうか。つってもその舞台の方はもうずいぶん前から上演されてるので、まあオーソドックスな展開ではあるんでしょうな。

過去を遡る映像の見せ方や、バリーの最後の選択の、身を斬られるようなつらさは胸に迫るし、冒頭のジャスティス・リーグの日常、みたいなシーンは「もっと見せてくれえ」ってなるしで楽しかったんですけど、ちょっとこっち側のハードルを上げすぎたかもしれない。マイケル・キートンの世捨て人みたいなブルースももちろん哀愁あってよかったんだけど、わたしベンアフのバッツとジェレミー・アイアンズのアルフレッドのコンビがこーんなに好きだったんだな!ってことをね、まざまざと思い知らされましたね…。

DCEU、ジェームズ・ガンを起用しての仕切り直しとかヘンリー・カヴィルがスーパーマンで復帰するよ!いややっぱしないよ!とかいろいろあってちょっと追いつけなくなりつつあります(シャザム!2も見てないし)。とりあえず次ってアクアマンなのかな?そこまではどうにか見ようかな…という気持ち。ジェームズ・ガンがDCのキャラクターでどんな映画を作るのかも楽しみではあるけども!