「蒲田行進曲」

  • 青山劇場   G列27番
  • 作・演出  つかこうへい

あたしってやつはいったい、もうつかさんにはついて行けないとか言いながら何年経ってるんだよほんとによう。ヤダねこういうファン。でもあんまり評判がいいもんでさぁぁぁ。・・ねぇ?なんかこうついフラフラと・・・・(笑)

きっかり1年前の再演だったわけですが、まあ、とにかくやられたわ。今年のを見て、錦織は去年半分も力だしてなかったんだなぁというのがわかりました。やっぱり伊達に舞台慣れしてないね。滑舌もクリアで聞き取りやすい。きっちり笑いどころを押さえてて見事でした。今年はおいしいところはすべて錦織銀ちゃんが持っていったような気がする。前半で銀ちゃんの力が余りに際だっていたので、今年は草なぎヤスが食われる方かな?と思ったのですが、後半怒濤の小夏&ヤスのシーンでかっさらいましたなぁ。何分ぐらいあるのかなぁ、あのシーン。相当長くて、殆ど剛くんのセリフなんだけど、凄かったです。去年見たときより憑依度が高かったなぁ・・・。延々と小夏を責めて責めて挙げ句にさ、「あなたのことを思えば思うほど痛いんです、この胸が」でしょ。そりゃ泣くわ。なんなんだ、なんでその年であんな狂気じみた怒りから最後にあの切なさを出せるんだよ本当にもう。

最後、蒲田といえば有名な「ヤスーー!上ってこーーーい!」はもうそれだけで泣けちゃうセリフなんだけど、あたしは今回は「モナムールはどうしたーー!」の方がツボったなぁ。今回の銀ちゃんはちゃんと錦織一清の銀ちゃんになっていてよかったです。小西さんはほんと、不思議なぐらい声が通るし姿勢も良くて、いい役者さんだなぁ。度胸もあって思いっきりもいいし。最高だよ。春田さんはもう、最初っからめちゃくちゃおいしい(笑)楽しんでやってるだろお前!って感じだった。存在感あるねぇ、相変わらず。

やっぱり、つか芝居は役者だよなぁという思いをあらたにしましたです。そんでこういうのが時々あるからまた見に行ってしまうんだよなぁ・・・(笑)

個人的な見解だけど、剛くんはこの「蒲田」に出会ってから変わったんじゃないかなあ。今では間違いなくSMAPイチの演技派でしょう。憑依型の役者さんにも見えるけど、意外と緻密に計算しているのかもと思わせる節もあって、はかりしれません。また舞台、見てみたいけどなあ。