「ゴーン・ガール」


結婚5周年の記念日の朝、突然姿を消した妻。彼女はなぜ消えたのか?その夫は何を知っているのか?
予告編見た時に、面白そう〜、と思い公開を楽しみにしていました。やーしかし、予想していたものとはひと味もふた味も違った感じです。畳まないけどこの先は映画の展開に触れますので未見のかたはご注意を!

個人的には、もっと「籔の中」じゃないけど、真相は見えるようで見えない、というような手触りのものを想像していたので、中盤で「エッ」となり、その先もどこかで「ミステリー脳」みたいなものを全開にして見てしまっていたので、自分の中でのギアチェンジがうまくいかなかった感がありました。ミステリー脳つーか、たとえば絶対に気がつくであろう「別荘に到着したときの録画は確認しないのか?」とか「出血したときの傷を確認しないのか?」みたいなことが気になっちゃうという感じ。そういうふうに見るものではない、って気がついたのは「それが結婚ってものでしょ」って台詞だったので、もう最後の最後だよ!オイ!

ことほどさように、中盤から終盤にかけてはどこか悪夢っぽい感覚で見ていた感じがあります。彼女が血まみれで帰宅するところからしてまさにそうだ。現実っぽくない。こうならなきゃいいのにというふうにしか転がらない。しかし、「それが結婚ってもの」だとすると、結婚していないわたしでさえヒュッとなっちゃいますね。

ワイドショー的な番組のアンカーの下衆の勘繰り極まれりみたいな言いようや、SNSに「シェア」するために有名人と見るや時も場所も選ばずツーショットを撮りに来るオンナや、そういったもののいやったらしさが確実に、かといって胸焼けするほどでもなく差し挟まれてるのもうまいなあと思いました。

最初と最後がループして終わる構図ちょう好み。そして猫がかわいい。個人的には双子の妹マーゴのこれからがしんぱいです。