「熊沢パンキース03」

面白かったです。頑張ってチケット取っただけのことはありました!腹が痛くなるほど笑いながらも、ダークでマッドな空気も堪能させてもらいまして。当日パンフ、というか挟み込まれた当日ビラの宮藤さんのお言葉からちょっと邪推してしまったんだけど、伝染病という実際こんな状況じゃとても笑っていられないよ、な状況を描きながら、登場人物だって「それなりには」病気に怯えたり心配したりするのに、切迫した感じよりもどこか突き放した感じがある。それって、この芝居の初演を書いた頃飲み屋でバイトしていたという宮藤さんの視点が、ここに出てくるバイト君であり伝染病の「ホスト」である西巻の視点だからなのかなーとか。なんかね、この突き放した感じがさ、バイト君のイライラを「こうなったら面白いのに」という形で表したようにも見えてしまって。繋がる悲劇の連鎖と理不尽な結末、だけど「こうなったら面白いのに」なテイストも確かにあるんだよなあ。それが見てる側のダークサイドって事なのかもしれないけれど。

音楽が凄く格好いいなあ!と思っていたらナンバーガールの向井さんだったんだねえ。そういえばそうだった・・・!と見終わったあとで気がつく間抜けな私。そうだよ向井さんだったんだよ、そりゃカッコイイ筈だよねえ。

役者さんにはまったく文句がない私。みなさん面白かったしさすがでした。サダヲさんはやっぱしうまいなあ〜〜〜!!ホント意識しないとあの人ばっかり見そうで困る。異形キャラはケン坊の皆川さんぐらいで、あとは普通のあんちゃんなテイストが漂っているところもイカレた世界とギャップがあって面白い。荒川良々さんも意外と(?)普通キャラだったし。しかも女装結構可愛いし。田辺誠一さんはなんだか一服の清涼剤とでもいいましょうか、ズレてる感もおかしみがあって良いし、だんだん世界に染まってくるところもあまりに普通でそこも結構好き。個人的には小路さんのキレキャラぶりすごく好きなんですが、顔がどうにもゴン中山にしか見えなくて困った。宮藤さん出番は少ないんだけど、なんだか妙に格好良くてちょっとときめいたりしてしまいました。な、なんでだろう・・・。