いやー面白かった。大満足。奇しくもマチネに見たダンダンブエノもこのKKPも、「人生の中の文化祭の一夜」を取り上げているところが偶然だなあと。ダンブエはお祭りのあとのあの明るい寂しさを、KKPはお祭りの頂点で舞台を終わらせているところは対照的でしたけども。
相変わらず小林さんはKKPになると「いい話風味」を散りばめてくるんですが、今回もこれ直球で見せられたら相当にかいい!かいいよ!という作品になったんじゃないかって気がしますけど、茶化しを入れるタイミングとかが絶妙なのでそういう居心地の悪さを感じずに済んでいますよね。
最初にSWEET7を見たときは本当にまだまだ手探り中!という感じだったのに、だんだん舞台をつかんでくるよなあ、というのが一作ごとにわかるのも(いやー偉そうな言い方だな!なんだそんな上からものを見て!)本当にすごいと思う。象徴シーンのような(STOMPですか?)繋ぎはともかく、幕を振り落としで一気に飛行機を見せるやり方はすばらしいと思った。あと演出としてうまい!と思ったのは「人類が初めて飛んだ12秒」を実際に体感させるところ。あれはうまい!!なんというか、普通舞台になれた人だとあれだけの沈黙って恐怖だと思いますが、それを「初めて飛んだ」という注釈をつけることによってその長さの間客に想像させることができるっていう。すごいアイデアだわあああ。
私は基本的に、きっちりがっちり固まった芝居が好きなんですね。アドリブとか、その日の遊びとかはできればない方がいい、というタイプです。でもこのKKPは、あえてゆるくやっているのか、他の人のリアクションに笑ってしまったり、みたいなシーンが結構あったんですよ。でも、3人とも「お笑い反射神経」が抜きんでている人たちだからか、そういう遊び部分がつらくなく観れるというのは凄いことだなあと思いました。普通の役者じゃ、ああはいかないと思う。
興奮の絶頂で幕、そして最後の音楽に合わせたハンドクラップ。いっやあもう興奮した!スタオベ嫌いの私が、オレンヂさんの煽りに乗って真っ先に立ち上がってしまったもの。楽しかった、あーこれはDVD出たら買ってしまうかも。
正直、この役がムラジュンって?と思うほど、ずっぱまりだったオレンヂさん。よかった、よかったよーー。とても降板の後を受けての登板とは思えない。書き替えた部分もあるんだろうけど、書き替えた方も凄いし、そこにがっつりはまって見せる方もすごい。いいコラボレーションだと思いました。また小林さんとなにかやってみてほしいっす。