読書週末スタート

先週めでたくもちゅうぐらいなりおらがはる、というわけで生誕祭など迎えてみたわけですが(未來くんとお誕生日一緒なのだ、うれしすな)、例の「自分へのご褒美」ということで「その日はとにかく欲しい本何でも買っていい、ただし制限時間30分」というマイルールの下に一気に購入した本を今日から明日にかけて一切の家事や雑事を放棄してただひたすら読みまくる、という自堕落ここに極めたり的な自分イベントを発動することに勝手にしました。というわけで読み終わったやつからひとこと感想書いていきます。

ときどき意味もなくずんずん歩く (幻冬舎文庫)

ときどき意味もなくずんずん歩く (幻冬舎文庫)

新刊の「スットコランド日記」を平積みで見かけたんだけど一瞬躊躇の上まだ読んでいない文庫本を買った。個人的には宮田さんはあるテーマ(それがどうでもいいテーマであればあるほど)のもとでその面白さを存分に発揮する人だと思うので、旅行記+雑談、という感じのこれは食い足りないところもあり。とはいえ、宮田節としかいいようのないつるっとイケるおかしみは存分に味わえて満足。中でも「ゴージャスなミックスパーマにしましょう」は最高。あと海外旅行に行きたいけど、言葉ができないから・・・と逡巡してらっしゃる方は「覚えられない」をぜひ読んでいただきたい。そんなもんか、と思うはずである。そんなもんです。

ちなみに宮田氏の著書で私のお気に入りなのはこれ。

晴れた日は巨大仏を見に

晴れた日は巨大仏を見に

「東南アジア四次元日記」もおすすめ。あと「ジェットコースターにもほどがある」も!

ドラゴン・ティアーズ──龍涙

ドラゴン・ティアーズ──龍涙

なんだかんだと結局シリーズ読破している。もう毎回新刊が出るたびに言ってますがほんっとキャラ9割で読んでるなって思うんですけど、まあそれでも読んでしまうんだから「魅力的なキャラクター」を立ち上げるのがシリーズものにおいてどれだけ大事かって話でもありますな。

しかしこれは最初本屋で見つけたときに帯の文句をみて「ヤバイ」と思ったのだ。そう思って一度はやり過ごしたのだが、前述の「30分一本勝負」のときにもうイキオイで買ってしまった。読んだ。結果、予感的中だった(笑)まあグゲゲゲとなったのは表題作になっている一本だけなのでいいっちゃいいんですけど(でも表題作が一番長い)、読みながらキングが出てくるかもと思って我慢して最後まで読んだがこの篇にはキングは出てこないし、いやサルくんも好きだけどね。

というわけで以下小説のネタバレなので畳みます
研修生、強制退去という文字を見たときから予感はしてたし、小説だから!ノンフィクションだから!ということで目くじら立てんなよという気もしつつ、しかし、しかし、作家としてどうなんだ!もうちょっとちゃんと調べるとか、誰かに意見聴くとかしなかったんか!編集も!これ正直大嘘だらけすぎて最後爆笑したあまりのことに。○○になったらすべて解決て・・・ファンタジーよりもファンタジー。それぐらいちょっと専門家に話聴けばわかるだろうに。
その他にもツッコミどころは満載なんですけどそれはまあ、物語を盛り上げるための優しい嘘ってことでいいですけど、最後はなあ!

まー現実に即していて面白くない小説よりもあり得ない話でも面白い小説の方がいいにきまっているので、これはまあ個人的な事情というやつなのでしょう。しかしそれにしてもなあ!かの高村薫さんが似たような題材を書いたときも「むむむ?」って感じではあったけどやっぱり全然コレに較べればマシだった。

いいやまあ、キングさえカッコよけりゃ、ってそういう姿勢がいかんのじゃないか、一番(笑)