「THE PHANTOM OF THE OPERA」

  • Her Majesty's Theatre  R004

日本ではミュージカルなんか絶対観ないけど、卒業旅行でイギリスで観たCRAZY FOR YOUにはアレルギー反応が出なかったこともあって、今回のイギリス旅行ではあの!「オペラ座の怪人」に挑戦。劇場は歴史を感じさせるし、オーケストラピットはあるしうーん、観る前から興奮するなんて久しぶりの体験でした。なにせこれけなしている人いないからなあ。期待も高まろうというものです。

ファーストシーンは怪しげなオークション。そこで出てくる猿のオルゴールが伏線でラストで効いてくるんだけど、そこから急転直下、天井からシャンデリアが降りてきてあのお馴染みのテーマソングが流れてくる。生演奏ですからもうド迫力よ。そこからはクリスティーヌがオペラ座のスターにのしあがってゆくまでのストーリーになるんだけど、テンポが速くて全然飽きない。今回は大筋を知っているので展開も殆ど把握できた。んでこれ怪人がね〜。格好良いのよ。何とかって色男よりよっぽど格好良く見えちゃう。クリスティーヌをさらって湖の底をボートでゆく所なんか聞きしに勝る舞台装置。(転換も早い!)ここでクリスティーヌに怪人が歌う"MUSIC OF THE NIGHT"を聞いたとき、ファントムの声が胸に刺さるかと思った。本物の歌の力というものをまざまざと見せつけられました。

実は座席が悪くて、大がかりな舞台装置や、舞台の装飾にファントムが乗って宙に浮かびながら歌うシーンは全く観れなかったのだけど、それでも充分満足できた。後半の"MASQUELADE"の曲は今でも耳に残っているし、ラストでクリスティーヌに去られてから、ファントムが猿のオルゴールが奏でる"MASQUELADE"を聞きながら(この旋律がまた切ない!)彼女を想うシーンなんか涙を禁じ得ませんでした。ファントムの歌う"MUSIC OF THE NIGHT"を聞きながら、本当の一流というものは凄いものだな、と思いました。こんな贅沢が出来る我が身に感謝した一夜でもありました。

本場ロンドンで観劇。私の持っている唯一のミュージカルのCDがこれ。しばらく頭を廻って離れませんでした。上にも書いていますが凄く席が悪かったので、あらゆるノウハウを身につけた今、最上の席で観劇するリベンジをいつか果たしたいですね。