「シャイバン」   MOTHER

  • 近鉄アート館   B5列16番
  • 作  東野ひろあき   演出  G2

「ALL AROUND MOTHER2000」と題してなんと9週間!で四方囲み4本立て!!の連続公演という「大丈夫なんか・・・」といいたくなるぐらいな一種のお祭り的イベントの2本目。ゲストに別名「共演者殺し」(爆)の久保田浩さんと立身出世劇場の関秀人さんが参加しておられます。

4本の公演の中でこの一本だけチケットを買ってあったんですけど、何故かというと裁判劇モノっていうのにすごく弱いんです私。ドラマでも「七人の弁護士」とか超好きでねー。とりあえず押さえるとしたらこれかしら・・って感じで。2本めだったしこれが面白かったら他も行こうーー。って思っていたので。クボッティ出てるし(笑)。

衆人環視の舞台の上で起きた殺人事件の裁判で、殺害の瞬間が舞台が暗転になっていたために本当に彼が刺したのか?っていう謎をはらみつつ裁判が進行していくんですが、すっごい笑いを大事にしているというかなんというか、2時間の間笑いを絶えさせないその精神はお見事(笑)。座長の升さんなんか殆ど訳の分からないキャラクターでしたが最高に面白かったです。そうそう、これは絶対アドリブ!っていうのがあってですね、それはなんでわかったかというと久保田さんが裁判長に「どうするんですか!・・・・・・阪神今日も勝ちましたよ」って言ったから(笑)。裁判長マジに喜んでたし(笑)升さんのiモードで結果わかったとか言ってるし。牧野さんなんか「ここでもうシーズン終わりましょう」とか言ってるし。「7年ぶりの7連勝か・・・」ってしみじみしてたら客席からは拍手だし(爆)。大阪だなぁ〜〜〜。

でも物語のクライマックスはすごくしっかり見せてくれてて、うまい脚本だなぁと思いました。この舞台は実際のお客さんが陪審員になって、最後被告が有罪か無罪かを評決で決めるんだけど、私が見た回では7対5(僅差!)で無罪だったのね。昔遊眠社の「三代目、りちゃあど」でもこれやってましたね。あの時は実は有罪しかストーリー無かったけど、今回のは有罪編と無罪編と二つオチがあるそうなんですよ。無罪編のオチはね、まあミステリ読み過ぎてる身としては保険金っていうのは想像ついたんですけどまあまさか○○○○とわ・・・(笑)それで有罪編のオチも考えてみたんだけどね。

舞台転換とかが非常に凝っていて、(ひものダンス好きーー!)なんというかサービス精神に溢れた舞台だなぁという気がしました。それにしても升さんってなんて男前なのホント。久保田さん相変わらず胡散臭くて大好き。「いたずらに間を取ってる」のが取りすぎやねん!(爆)あのキャッチボールもう一回みたい(笑)。

ちなみに「考えてみた」有罪編のオチはこんな感じ。
「実は喜多川社長はやっぱり生きていて、彼女と升井医師(名前うろ覚え)もしかしたら劇団員も共犯で、武井を陥れて更には保険金で借金も返しちまおう、というオチ。
つまり無罪編のオチから武井だけがいない、と。いう風に考えたんだけどどうでしょう??
ちなみに無罪編は劇団員全員が脚本家のシナリオに沿って行動していて武井の恋人の升井医師には協力してもらって喜多川の死を偽証させ、最後は武井含む劇団員全員での大団円、ってやつでした。
ちなみにあたしが陪審員だったら・・・有罪にしたでしょうね(笑)。
あそこまでせっぱ詰まった女に嘘でも「愛している」と言えない男なんか有罪ですよほんと(笑)。」