「五月大歌舞伎」

  • 「ひと夜」

歌舞伎としてどうとかいうことは自分にはわかんないですけども、これケラさんがどこかで脚色して演出しても不思議じゃないなーと思うほどどこか小劇場なテイストを感じてしまいました。私は好きですけどね!説明がすごく少ないあたりが肌に合うというか。
私はね、おとよさんも本気だったと思うんですよ、あの一瞬、あのひと夜はね。だけどそれは、あのひと夜だけのふたりがたまさか見た同じ夢だったんだよなあ。そうして朝になってみるともう何も残っていないという切なさがよかったです。

  • 「寿式三番叟」

最高でした!最高!最高!何度でも書くよ!もう一回観たいーー!でも無理!きーーーーーっ!
私にとって最高の褒め言葉はうまい、とかすごい、とかよりも「格好いい」なわけですが、本当に最高格好良かった二人とも。なんなのあれ!マジ、へたなライブより燃える。つか燃えた。もともと「夏祭」目当てでチケット買ったはいいけど前日もう正直「めんどくせ」な空気に押し流され「夏祭」だけ観ようかなとか一瞬頭をよぎったのだが頑張って行って良かった!偉いぞ俺!あああもうあと1回と言わず何回でも観たいよううう。踊りとしては亀治郎さんの方が好みなんだなというのも発見でした。でも染さまのキレも好きよ。コクの亀治郎さんにキレの染五郎さん。本当に、素晴らしい夢のような30分間でした!!!

  • 「夏祭浪花鑑」

演目としては一番回数観ているけれど、スタンダード版ってどんななのか一度見ておきたいなーと。ほんと、面白いぐらい違うのな!当たり前か。吉右衛門さんの団七、ケチな感じの全然ない大物感満載の団七で、だからこそ長町裏で舅にいたぶられるところが印象的。歌六さんの義平次も良かったなあ。ほんっといやったらしい親父だった。
福助さんのお辰さん見るのも久しぶり。平成中村座が大阪で最初に「夏祭」をやったときのお辰が福助さんだったんですよねー。福助さんのお辰って、「顔に色気があるゆえ」と言われてもしょうがないぐらい、徒な感じが前面に出てくるところが福助さんだよなあ、と思ったり。
でもやっぱり勘三郎さんの団七が好きかな、えへへ。まあ最初に見たものを親と思ってしまうっていうかね!そんな感じで!