ゴッドハンド

1月のG2マンスリーショップで、なぜか「G2が見たパルコ作品」というわけのわからないくくりで何本かリストアップされているんですが、その中に「噂の男」も入っていて、それでまあ、こんな風に書いている。

DVDについて言えば、カット割りが良い。クレジットを見ると、ディレクター・板垣恭三とある。映像と芝居と両方わかっている人らしいから「なるほど」と得心したが、橋本家(さとし&じゅん)の漫才のカット割りも、かつて関西のテレビで演芸モノを担当していた私の目で見てもとても丁寧で好感が持てる。というか、このハイ・スピードでエネルギッシュな二人の漫才の良さを損なうことなく映像化している手腕は拍手ものだ。(モチロン、生で見るのが一番いいのは当たり前という大前提はあるが)

えーとまず最初に一言ね。
板垣恭三って誰だ(爆)
恭一じゃ恭一!誰とごっちゃにしとるんやっちゅー話やで!ホンマ失礼極まりないわ!
と、突っ込みも終わったところで本題です。
名前の間違いはあるものの、G2、あんたいいこと言った。ようやく業界内でも賛同の声を挙げてくれる人が現れたか。そうです、
板垣さんのディレクションは神なのです。
「芝居も映像もわかってるひとみたいだから」って板垣さんを知らなくて言ってるのかなあ?第三舞台の演助だったひとだよ!「舞台の映像化」において君らの先駆者だよ!

でもね、ほんと「噂の男」のDVD、皆さん買いましたか?買ってない人は、ぜひ買いなさい。過去、それこそ山のように演劇の映像化DVDを買ってきた私だが、このDVDはそのクオリティも含め「買ってよかったDVDランキング」で間違いなくベスト3にランクインしますよ。作品が嫌いでも、絶対DVDは楽しめる。いや私は作品も好きですけども。副音声の面白さ、特典映像の楽しさ、そしてこの神ディレクション

なんで業界内のひとがこのことにもっと触れないのか不思議でしゃーない。それとも、板垣さんが忙しすぎて頼んでもやってもらえないの?そうなの?それならそれでしょうがないけど。DVDだってさ、商品じゃん。なんか、みんなまだ「芝居を作ったあとの削りクズ」ぐらいに思ってませんか。舞台は生もの、劇場で見ることに価値がある、実際に見なきゃなにもわからない。そのとおり!だからこそ、それをパッケージ化するには工夫と努力が必要でしょっていう話ですよ。

とりあえず私は今後も芝居のアンケートの「要望」に「DVD出すなら編集は板垣さんに」と書き続けることであろうよ。でもこの5年ぐらいずーっと書いているけど、誰の耳にも届いてないっぽいあたりが虚しかりし。