ボクらの時代

八嶋智人&高橋克美&段田安則
夜の来訪者つながりというか、「おかしな二人」つながりというか(笑)
びっくりしたのは八嶋さんの劇団外初の仕事が段田さんの「マクベス」ってことっす。しらねー!覚えてね−!見たけど!大高さんしかおぼえてねーよ!っていうかむしろあまりいい思い出ないけど!(笑)でもそのとき段田さんにしてもらったアドバイスってのはすごくいいアドバイスですよねえ。段田さん覚えてなかったけど!
これはいろんな人がいろんなところでいいますけど(このあとの番組で野田さんもいいますけど)、とにかく相手の台詞を聞けと。自分がどう言うか、ばっか考えちゃいけないっていう。
高橋さんは台詞を覚えないといけないから、とビールを控えめでしたが八嶋さんガン飲みでしたねえ。っていうか、八嶋さんあれじゃないの、もう台詞覚えてるんじゃないの*1(笑)

初日の瞬間、のすばらしさについて高橋さんが熱く語るところがとてもよかった。初日といえば思い出すのは中山可穂さんの「猫背の王子」。

猫背の王子 (集英社文庫)

猫背の王子 (集英社文庫)

あらゆることが立ち行かなくなり、財布も心も寒々として、何もかもがいやになって芝居なんかやめてしまおうと思うとき、目を閉じてこの言葉を心のなかで呟いてみる。おはようございます、初日の朝です、すばらしいお天気です。すると芝居への愛がたちどころに甦って、すりきれてしまった情熱のかけらをかき集め、もう一度あの初日の朝にむかって走ってみようと思うのだ。初日の朝、それはかけがえのない人生の一瞬だ。決して何物でも代用できぬ厳粛で崇高なひとときだ。その朝のために役者も演出家も劇作家も、いつ終わるとも知れぬ貧乏と、あるかなきかのおのれの才能への不安と闘ってきたのだ。初日の朝。すばらしいお天気。なんで芝居を捨てられようか?
中山可穂「猫背の王子」より引用

正直なところ、小説としてすごく好き、とはとても言えないのだが、この主人公の初日を迎える朝の描写はとてもよかった。

そして来週の「ボクらの時代」は宮藤官九郎田口トモロヲ片桐はいり、というメンバー!これも楽しみ!

*1:以前松永玲子さんが、圧倒的に台詞覚えの早いナイロンメンバーよりも八嶋君がとにかく台詞覚えが早い、と稽古場日誌で書いていらした