「ムーラン・ルージュ!」

こんだけのキャスト集めたら文句ないっしょ!というようなキャストをズラッと並べて帝国劇場でどでかい花火打ち上げたりますわー!というような勢いに飲まれてチケット買いました。こういう祭りは乗らなきゃダメかなと思って。帝国劇場自体久しぶり過ぎて、劇場行くだけでテンションあがる感じをひさびさに堪能しました…いやーやっぱいい劇場だねホント。また今回「帝劇だから!できます!」みたなド派手セットが組まれているので、本当に客席に座るだけで一種の満足感がありました。

原作はバズ・ラーマンの同名映画で、映画は拝見しております。ユアン・マクレガー好きだったからさ~(あの頃みんなユアン・マクレガー大好きだったよね)(主語がでかい)。若き作曲家クリスチャンが自分探しと夢探しに芸術の都パリを訪れ、名高きキャバレー、ムーランルージュのスター、美しきサティーンと恋に落ちる、そのロマンスを古今東西の名曲で彩るミュージカル、というのは映画と同じ。舞台では、映画公開以後に生まれた名曲をさらに織り交ぜ、華美で豪奢で退廃的ですらあるムーランルージュの打ち上げ花火のような派手さと切なさをより前面に出したステージングといった印象。舞台上のどこを見ても華やかで「見るべきもの」でぎゅうぎゅうにつまっているので、観客は気持ちよく舞台の魔法にかかることができる。

しかし、使用されている楽曲の豪華さよ!使用料とこの豪華セットのことを考えたらチケット代が高いのもそりゃ頷ける。サティーン登場のときのビヨンセとかむちゃくちゃ良かった。ガガのBad Romanceやセブン・ネイション・アーミー、ユーリズミックスのSweet Dreamsが次から次へと出てくるリハーサルとか自分好みすぎてどうしようって感じでした。でもってその中で光り輝くエルトン・ジョンの「Your Song」の失われない輝きよ…!映画「ロケット・マン」で描かれたエルトンとバーニーの交流をも思い出してこの曲がかかるたびにうっとりしていた私でござんす。

最初は1回しか見るつもりなかったので、とりあえず望海サティーン、井上クリス、橋本ジドラーが揃う日!ということでチケットを取ったんですが、個々のキャストの良さはもちろん、作品として「酔える」度合いが高いので、8月の歌舞伎座遠征に絡めてもう1回チケット取っちゃったんですよね…コワ…その時点でまだ普通に買えたのがよくない…(そのあと全公演完売しました)。主演コンビの盤石さはもちろん、さとしさんジドラーが愛嬌のあるヤマ師でハマりすぎだった。

帝国劇場という場の華やかさもあり、作品の充実度もあいまってひさびさに「ハレの日」感満ち溢れた観劇だったな~。堪能させていただきました!