- 京都劇場 1階Ｔ列23番
- 作・演出 ノゾエ征爾
ノゾエ征爾さんの作・演出でシアターコクーンのプロデュース公演。はえぎわもノゾエさんの作品も未見なんですが、なんとなく面白そう～と思ってチケット取りました。こういうパターンは実際見に行く頃には誰が出演しているのか幕が開くまでわかんないしなんなら開いてもわかんないこともあるやつだ！おれはくわしいんだ！
ノゾエさんが松尾スズキさんと師弟関係っていうのはなんとなく把握してたんですけど、いわゆる松尾チルドレンみたいな感じはあんまりなかったな。それよりも、私が観たのは京都劇場だったんですけど、あのサイズのコヤでむちゃくちゃ小劇場の見せ方貫いてくるな！ってことで、たぶん感覚的にはシアタートラムぐらいがジャストなんじゃないかって気もするんですけど、ミニマムな良さを消さずに大きな空間に挑んでること、それはなかなかにすごいことのような気がします。
舞台一面の黒板にどんどんチョークで書き足されていく言葉、モノ、終盤にはなにかひとつの大きなセットが組まれているかのように見えてくるところ、むちゃくちゃ興奮しましたね。私は後方からの観劇でしたが、床面は相当八百屋になっていると見え、床に描かれるものも含めれば後方席の方が演出を堪能できるのではという気もしました。
ひとつ個人的に惜しいなーと思ったのは、ラストのボレロから、あのセットが倒れて通勤のバスになり（ここのカタルシス最高だった）皆が乗り込むところでボレロのフィナーレという、できればここでスパッ！っと暗転して終わってほしかった感がある。それぐらいあの場面は惹かれるものがあった。
竜星くんは新感線で拝見したことがありますが、こういう作品でも芯を取るってなかなかチャレンジングなひとだなあと好印象。藤井隆さんが出てるのも知らなくてキャーってなったし、菅原永二さんが出てるの知らなくてキャーってなった。菅原永二さん、どんな時でも埋もれない声とキャラクター、マジで安心させてくれる。大好きです。
