「名古屋平成中村座 同朋高校公演 夜の部」

続いて夜の部は「義経千本桜 川連法眼館」を勘九郎さんの狐忠信で。いや勘九郎さんの狐忠信久しぶりな気がする!あと四の切自体もなんだか久しぶりな気がする。一時期東でも西でも今日も四の切明日も四の切みたいな時あったよね(言い過ぎです)。

2017年に名古屋平成中村座が上演されてますけど、思えば今回のプログラムはその時とかなり近いんですよね。で、その年の四の切は扇雀さんが狐忠信をやられたんですけど、その時の感想に「できれば勘九郎さんで(狐忠信を)見たかった、扇雀さんには静御前で場を支えていただきたかった」て書いてて、今回まんまとそれが叶うという。本当にありがとうございます扇雀さん。

久しぶりの勘九郎さんの狐忠信、相変わらずの体幹お化けながら、いっそう貫禄がついてきて、以前の初々しさ、いじらしさが勝っていた印象からちょっと脱けたところがあるなあと思いました。あと佐藤忠信のとき無駄にかっこいい。なんなんだあのかっこよさ。そういえば、勘九郎さんと狐でいうと私は「雨乞狐」がむたくた好きなんですけど、あれもうやらないんですかね…(遠い目)。

最後は鶴松さんと七之助さんで「二人藤娘」。体育館だし照明どうかなとおもったけど、きれいに決まりました。これも短いながらも七之助さんと鶴松さん、それぞれのタイプの違う「美」のよさもあって楽しく見られた演目でした。

学校の校舎という、人生の最初期にむちゃくちゃ通うけどその後まったく足を踏み入れない施設に入って、あ~そうだった学校ってこうだった、みたいな感慨もあったりして不思議な感情が呼び覚まされる公演だったな。あとなんといってもお手伝いしてくださる高校生がみな、かわゆうてかわゆうて、一生懸命な子はもちろんちょっと照れちゃってる子もついつい仲間内で喋っちゃう子もみなマジでかわいさしかなかった。もはやおばあの心境よ!